離婚による財産分与と住宅ローン控除
先日の自分の確定申告。
私事ですが、2年3か月前の12月に離婚し、シングルマザーになりました。
独立開業して実績を積み、昨年の確定申告後、銀行から私単独名義での住宅ローンの引き受けOKの許可が下りました。
(離婚後2年以内であれば、財産分与請求できます。離婚直前に独立開業したので、そもそも銀行からOKでないと名義変更・ローンの引き受けできませんので、この時期になったのです)
ちなみに、フラット35という融資制度(返済期間中ずっと金利が同じ住宅ローン)を利用。
平成26年12月独立開業、
確定申告は、平成25年(独立前の会社からの給与所得のみ)、平成26年(11月までは独立前の会社からの給与・12月1か月だけ事業所得の申告)、平成27年(全部事業所得)の3年分銀行に提出。
実質は、独立して1年1か月間の事業の状況で、住宅ローンを単独名義にできるか否か?の審査に出しました。
独立して1年1か月、
自営業者、住宅ローンは自営業者は審査が非常に厳しいですが・・・
出してみないと分からないので、出してみよう!と。
無事、銀行からOKが出たので、元夫と共有名意義(1/2ずつ)だった自宅の財産分与を行うとともに、住宅ローンが私単独債務となったのです。
フラット35、給与所得者から、離婚して独立開業して自営業者となりましたが、こんな感じでした。
今まで住宅借入金の年末残高の1/2の1%を住宅ローン控除として、確定申告していました。
例えば、年末残高が2000万なら、私の控除額は1000万×1%=10万となります。
(算出された税金が10万超じゃないと全額控除できないので、税金が出ることが前提です)
さて、今年の確定申告の住宅ローン控除の計算、一体どうなるでしょう?
①新たに取得した持分は適用できない
②新たに取得した持分、従来からの持分、どちらも適用できる
正解は②!
以前は適用不可でした。
国税不服審判所 平成21年2月20日採決で認められました。
うう~ん・・・
財産分与で単独名義・単独債務になったのに、財産分与受けた部分に関しては住宅ローン控除NGという方が理解できない気がします・・・。
居住用家屋について、財産分与によりその共有持分を追加取得した場合には、住宅借入金等特別控除の適用に当たり、新たに家屋を取得したものとして、当初から保有していた共有持分と追加取得した共有持分のいずれについても、住宅借入金等特別控除の適用を受けることができます。
したがって、共有持分の追加取得に係る一定の住宅借入金等の金額を有するなど、その他の要件を満たしている場合には、追加取得した居住用家屋の共有持分についても住宅借入金等特別控除の適用を受けることができます。
なお、住宅借入金等特別控除の額が、当初確定申告で申告した内容と異なることから、再度、確定申告が必要となりますのでご注意ください。
注意!!
居住用家屋の共有持分の追加取得であっても、追加取得時において自己と生計を一にし、その取得後も引き続き自己と生計を一にしている親族等からの取得は、住宅借入金等特別控除の対象とはなりません。
今までは年末残高の半分を基礎として住宅ローン控除の申告していましたが、今回から年末残高の1%を控除することになりました。
控除額が昨年より増えるので、大変ありがたい・・・
そして、連帯債務から単独債務になったということは、私単独できちんと住宅ローンを返済しないと!と身が引き締まります!!
ちなみに、財産分与を受けた部分は新たに取得したものとなるので、
住宅借入金年末残高証明書・財産分与後の土地建物の登記簿謄本・住民票・公正証書(財産分与について言及していたので、謄本で登記原因が財産分与となってるけど、念のため添付)コピーを税務署へ別途送付しました。
もし、私のように、財産分与して住宅借入金が単独債務になった場合、要件を満たせば、住宅ローン控除は単独債務で計算してください
こんなこと経験するのはレアなケースですが、身を以て貴重な経験ができて、1つ成長しました!
もしよければ、昔、私が執筆していたコラムをご覧ください
(こちらです。32歳の頃の写真が・・・若さのせいだけじゃない気がする、なんだか幼ない気がします・・・色々な意味で現在の私は、すごみを増したのかな)
ままハウスというバーチャル展示場で、住宅ローンについて全34回でコラムを執筆しています
住宅ローンアドバイザーの資格を持っていますが・・・
更新年度だったと今気づいたので・・・早速手続きしておきます!
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この記事を書いた人
愛子先生
札幌市で4児のママ税理士として、愛子税理士事務所を経営しています。法人・個人事業者の顧問はもちろん、相続税をはじめ資産税もオールマイティーに対応しています!