2018.05.15税金

住み替えする場合の注意点

住宅税制でたまに受ける相談。

 

昨年(平成29年)、居宅を売却して売却益が出ました。

このままだと所得税や住民税が課税されるので、昨年分の確定申告で「居住用財産の特別控除」の特例を適用して、納税がゼロになりました。

居住用財産の特別控除とは、自宅を売却して一定の要件を満たす場合、3000万円までの売却益は税金をかけない優遇規定です。

売却益が出て頭金もできたので、今年、住宅ローンを組んで自宅を新築しました。

今年(平成30年)の確定申告で住宅ローン控除を使おうと思いますが、できますか?というご相談。

 

正解はNO!ですcrying

「居住用財産の特別控除」と「住宅ローン控除」は、選択適用。

居住用財産の特例を受けた年分(平成29年)、その前後2年分(平成27年・28年・30年・31年)は重複適用できません。

つまり、平成27年28年に住宅ローン控除を適用していた場合は、住宅ローン控除を受けないものとして再計算し、修正申告して納税をする必要があります。

平成30年31年に住宅ローン控除を適用できません。

 

ならば、平成30年分の確定申告で住宅ローン控除を適用して、平成29年に「居住用財産の特別控除」を取り消す(=修正申告)ことは可能でしょうか?

正解はNO!ですcrying

住宅ローン控除は、居住の用に供した日の属する年以前3年分(30年・29年・28年)について、3000万円控除の適用を受けていないことが要件となっています。

 

上記事例の場合、住宅ローン控除が解禁になるのは平成32年以後です!

平成30年・31年は住宅ローン控除を諦めて、32年以後8年分は控除OKという意味ではありませんdanger

平成32年以後、はじめて住宅ローン控除を適用する場合のみOKという意味です。

 

住み替えを検討されている方は、どちらがお得か?きちんと計算して判断する必要がありますdanger

一度3000万の特別控除を適用してからでは、遅いのです。


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この記事を書いた人

愛子先生

愛子先生

札幌市で4児のママ税理士として、愛子税理士事務所を経営しています。法人・個人事業者の顧問はもちろん、相続税をはじめ資産税もオールマイティーに対応しています!

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